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HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは?

みなさん、こんにちは。

9月に入り、いよいよ秋到来ですね。

私自身、8月29,30日と夏季休暇を頂き、リフレッシュできました。

 

 

今回は健康診断などで聞き馴染みがあるかもしれないHbA1cについてお話ししたいと思います。

糖尿病の診断には血糖値とHbA1cの検査が必要です。糖尿病の診断基準は以下のように定められています。

 

            

血糖値とHbA1c共にそれぞれ「糖尿病型」が設定されており、どちらも糖尿病型であれば糖尿病の確定診断となります。1項目のみが該当する場合は1ヶ月以内の再検査を行います。上記のフローチャートで糖尿病の疑いとなった場合は、境界型の糖尿病として生活習慣の改善に取り組み、3〜6ヶ月毎の検査を行い、糖尿病の診断に至らないか確認していくことが重要です。

ヘモグロビンは赤血球内のタンパク質の一種で、全身の細胞に酸素を送る働きをしています。成人の正常ヘモグロビンは2本のα鎖と2本の非α鎖によって構成される四量体で、HbA(α2β2)、HbA2(α2δ2)、HbF(α2γ2)の3種類があり、その比率は95%以上、3%以下、1%以下となっています。一方胎児期のヘモグロビンは、約85%がHbF(α2γ2)から構成されています。

 

 

血液中のブドウ糖が、ヘモグロビンAのβ鎖N末端のバリンに結合すると、安定型の糖化産物となり糖化ヘモグロビン(HbA1、ヘモグロビンA1)と呼ばれます。ヘモグロビンA1はさらにA1a、A1b、A1cに分画され、最大分画であるA1cが血糖コントロールの指標として、臨床で使われています。

 

血糖値が高いほどヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなります。糖化ヘモグロビンは赤血球の寿命(約120日)が尽きるまでは元に戻らないため、HbA1cは血液検査時から過去1-2ヶ月の平均血糖値を反映します。

 

 

血糖コントロールの目標は年齢、罹病期間、臓器障害、低血糖の危険性、サポート体制などを考慮して設定することが望まれます。

 

 

先述した通りHbA1cが6.5%以上だと糖尿病型と判断されますが、5.6%〜6.4%の場合でも少しずつ「血糖負債」が溜まり、身体にとって良くないとされています。

糖尿病や「血糖負債」のリスクを減らすためには、HbA1c値を知る・はかることが大切です。人間ドックや健康診断でHbA1cの値が気になった方もお気軽に当院にご相談ください。

お待ちしております。

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